自然素材と最新調湿システムの融合
暮らすだけで、心と体がすこやかに
リビングの床にぽとんと落ちた日だまり。その暖かさに心がなごむ。
蒸し暑い夏も、寒さ厳しい冬も快適に暮らせる工夫。
自然素材を活かす「FPの家」に、新たな蓄電・調湿システムを搭載した
快適なモデルルームが誕生した。
リビングに足を踏み入れた時、足の裏にふわりと感じるのは無垢のスギ材の心地よさ。このフローリングは、木目の表面を削り、木の節や年輪を浮かび上がらせるうづくりという加工方法。足の裏に伝わるわずかな凹凸による刺激が、体と心をリラックスさせてくれるというものだ。そして室内で呼吸をしたとき、胸の中までやわらかな心地よさを感じるのは、床材や壁に自然素材を使用しているから。1階の壁は漆喰、階段室や2階は素朴な質感の土佐和紙。それぞれの素材には室内の調湿、消臭に効果があるとされている。“空気の質感”というものがあるのだとしたら、それが良質なものであるということが、胸の心地よさでわかる。
この家は昼夜問わず交通量が多い旧国道沿いにあるモデルルーム。徒歩圏内にスーパーやコンビニなどがあり利便性は抜群なのだが、やはり往来の目は多く、行き交う車の音も気になるのは確かだ。そこでこの家は大きな開口部を設けず、遮音効果の高いトリプルガラスを使った小さな窓を多く設置。吹き抜けとなっているリビングの高い位置に窓を設置することで、採光はたっぷりとあり、家の中の2階と1階の窓を少し開けておけば、風がするりと家の中を抜けて行くのがわかる。大開放の窓がなくても、家の外とは別世界のような開放感は得られるのだ。
また、ここは台形の形をした変形の敷地。それを欠点ではなく、特徴として活かした設計だ。敷地に合わせてキッチンスペースは三角形。システムキッチンを斜めに設置することによってリビングから眺めたときに、奥行きや広がりを感じることができる。またキッチンに立った時にその斜め感はまったく気にならないのが不思議なほど。視覚効果を狙った設計のマジックだ。
リビングの床にできる暖かなひだまり、冬でも素足で過ごせる気持ち良さ
斜めに設置したキッチン、室内に奥行きが感じられる
敷地の形に合わせてシステムキッチンを斜めに設置、スライド式で収納スペースも多め
小さな窓から床にポトンと落ちたような日だまり、暖かさだけでなくこうした安らぎも得ることができる
2階の吹き抜け、家のどこにいても家族の存在を感じられる
木材は全て山口県産を使用、地元の素材を使うことで家への愛着が増す
勾配天井が個性的な2階の個室、将来ドアを付けることも可能
住まいnet山口 vol.6 掲載